初めての第二種電気工事士、技能試験の事前準備や試験対策を教えます。
今回は筆記試験は合格したとして話していきます。
第二種電気工事士の資格に関しては近年合格率も上がり比較的取得しやすい国家資格になっていると思います。
なんと合格率は60%〜70%!必要な人は取らない理由はないですよね!
実際に私が技能試験を受けて受けて思った事。
具体的にどのような事に注意して受けたら良いか解説していこうと思います。
第二種電気工士の資格は高い合格率がありますが全く勉強しなくても受かるはずはありませんので少しでも楽に合格できるように解説していきます。
試験の概要
令和4年度 試験日程
上期試験 | 下期試験 | |
申込期間 | 8月19日(月)~ 9月5日(木) | |
筆記試験 | 5月26日 | 10月27日 |
技能試験 | 7月20日(土) または 7月21日(日) | 12月14日(土) または 12月15日(日) |
日程が変わる事があるのでこまめにHPをチェックしていきましょう。
試験内容
| 詳 細 |
試 験 内 容 | 配線図を元に配線及び器具の施工 |
試 験 問 題 | 事前に公表された13問の中から1問のみ実施 |
試 験 時 間 | 40分 |
合 否 判 定 | 欠陥施工があれば不合格 |
試験内容自体は事前に候補問題として公表されます。
欠陥とは配線図通りに出来ていない。寸法を間違えているなどがあります。
試験前までの準備
テキストの準備
💡実際テキストは何を使えば良いの??
テキストの準備は私個人としては必要ないかなと思います。
なぜかと言うと現在はインターネットでの動画やみっちり教えてくれるサイト等も沢山あります。
数十サイト見てましたがどれも本屋で売っている教材などに引けを取らないくらい教えてくれていますね。
それでも教材が必要という方は本屋で少し読んでみて自分に合っているかどうか確認して買うことをお勧めします。実技に関して強いていうならいう教材はやはり『すぃ〜と合格』シリーズかなと思います。
工具の準備
工具に関しては間違いなく必要となってくるので必ず揃えましょう。
実際に電気の職場で働く訳では無くても必要です。
一番良いのは知り合いに借りたりできるのが良いですが周りにそのような人がいなければ自己投資だと思って揃えましょう。
- 電工ペンチ
- 電工ナイフ
- ウォーターポンププライヤー
- スケール(定規)
- 圧着ペンチ(リングスリーブ用)
- +ドライバー・ードライバー
上記の工具があれば試験自体は受けれます。
ただこの他にもあったら間違いなく便利な工具もあるのでご紹介します。
- VVFケーブルストリッパー
VVFケーブル(平らなケーブル)の外層被覆や内側のケーブルを3本同時に切れたりします。 - HOZAN Pー958 VVFケーブルストリッパー
このストリッパーは間違いなく電気工事士試験の為にあるような工具になります。
定規がついていたりケーブル類も切断、被覆剥きも出来て銅線の形を変えたりも出来ます。値段も割と安価なので揃えれる方は準備しておきましょう。
実際にあったら便利と思ったのはこの2工具ぐらいです。
部材の準備
次は練習用の部材の準備です。
ここはどうしても投資しないと行けない部分ではあります。
試験に出てくる部材一覧
ケーブル名 | 使用頻度 |
600Vビニル絶縁ビニルシースケーブル平型(シース青色)、2.0mm, 2心(VVF 2.0-2C) | 少 |
600Vビニル絶縁ビニルシースケーブル平型 1.6mm, 2心 (VVF 1.6-2C) | 多 |
600Vビニル絶縁ビニルシースケーブル平型 1.6mm, 3心 (VVF 1.6-3C) | 多 |
600Vビニル絶縁ビニルシースケーブル丸型 2.0mm, 2心 (VVR 2.0-2C) | 少 |
600Vポリエチレン絶縁耐燃ポリエチレンシースケーブル 2.0mm, 2心 (EM-EEF 2.0-2C) | 少 |
600Vビニル絶縁電線(黒) 渡り用 | 少 |
600Vビニル絶縁電線(白) 渡り用 | 少 |
600Vビニル絶縁電線(赤) 渡り用 | 少 |
コンセント及び シーリング |
---|
1. コンセント(埋込形) |
2. ダブルコンセント |
3. 接地極付接地端子付コンセント |
4. 接地極付コンセント20A 250V |
5. コンセント(露出形) |
6. 引掛シーリング(角形) |
7. 引掛シーリング(丸形) |
8. ランプレセプタクル |
接続用部材 |
---|
1. 配線用遮断機(ブレーカー) |
2. リングスリーブ(小) |
3. リングスリーブ(中) |
4. 差込形コネクタ 2本用 |
5. 差込形コネクタ 3本用 |
6. 差込形コネクタ 4本用 |
7. ブロック端子 |
これだけの物を揃える事ができれば十分に試験対策は出来ます。
この中で価格の高い物はケーブル類になり、何回も練習しようと思うと何千円〜何万円もかかってしまいます。
ネットオークション等で5mや10mなどで格安で出品されている方もいますので13問を一通りは練習出来るくらいは準備しましょう。
使用頻度の少ないケーブルに関しては数回練習できるくらいで問題ないと思います。
試験問題の練習・対策
複線図の描き方を覚えよう!
試験時には複線図の描き取りは必ずと言って良いほど必要になります。
理由としてはー
1・ケーブルの加工寸法のミスをなくす
2・結線部分の間違いをなくす
等があります。
いやいや!描かなくても出来るし・・・って思われる方もいるかもしれませんが
余程現場での経験が豊富な方や慣れている方以外は複線図は必要です。
例えば、2箇所接続部分がありAはコネクタ・Bはリングスリーブだとして逆なら欠陥ですよね。配線の色も指定がありますので逆になると欠陥です。
これらのなんて事ないミスが結構してしまうのです。
上記でも描きましたがミスを無くす事は当然ですが、短い試験時間の中でただでさえ焦っているので正確に素早く複線図を書く事でミスを無くしつまらない欠陥を作らない事が大事です。
複線図の書き方
- 配線図となるべく同じ形で各器具(スイッチやコンセント等)を描く
- 接地線(白)を負荷(ランプやコンセント)と繋ぐ。
この時、配線の相互接続の箇所(リングスリーブ、差込コネクタ)は黒丸で塗り潰す。 - 非接地線(黒)をスイッチやコンセントと繋ぐ。
この時も相互接続の箇所は黒丸で塗り潰す。 - 次に各スイッチから対象の負荷まで繋ぐ。
ここでも相互接続の箇所は黒丸で塗り潰す。 - 全ての配線を書き込めたら配線の色を書き込む。
例(白=W 黒=B 赤=R)
配線の色は問題用紙に施工条件として書かれていますのでその通り描きましょう - リングスリーブで接続箇所の大きさ(大、中、小、極小○)を書き込む。
- そして各ブロックのケーブルの長さを書き込みます。
複線図の書き出しは素早く出来る事は前提ですが間違えた複線図を描くと試験の接続も間違えてしまうので『素早くミスの無い』複線図を書く様に心がけましょう。
試験時間は40分なので複線図は5分から長くても10分以内には書き終えましょう。
ケーブルの寸法カット・加工
複線図を書き終えたら次にケーブルの加工に入ります。
試験当日はシースケーブルはほぼ余分は無いです。間違えのない様にしましょう。
試験当日の部材の追加支給に関しては端子ネジ、リングスリーブ・差込コネクターは作業のやり直しなどの為に挙手をすれば追加して頂けます。
なお寸法で間違え易いのはただ図面に書いてある寸法を切ってしまうことです。
実際の切断寸法は『図面寸法+負荷接続に必要な寸法』になりますので気をつけてください。
例えば図面寸法が150mmで両端に両方リングスリーブ又は差し込みコネクターだとするとシースケーブル150mm+両端の接続に必要な寸法は+100mm+100mmになるので
150+100+100=350mmのケーブルを準備する様になります。
ケーブルの加工についてこちらに詳しく書いています。
この寸法を間違えても欠陥工事となるので間違えない様にしましょう。
ケーブルのカットが終われば器具の結線に必要な被覆を剥く。
更に芯線被覆を必要な分剥く作業までします。
ランプレセプタクル等に必要な(のの字曲げ)などもしておきましょう。
各負荷・スイッチ・コンセントの接続
ケーブルの準備が終わった後は各負荷やスイッチ、コンセントに接続していきます。
ここの作業は複線図をしっかり書いておいたら何も難しい事はありません。
複線図通りに接続しましょう。
ここで気をつけるのは接地線、非接地線のつけ間違えはもちろん差し込み型の負荷機器に差し込む際の寸法も気をつけておきましょう。
相互接続の繋ぎ込み
最後にジョイントボックスなどケーブルの相互接続をします。
複線図に書いた通りにリングスリーブの大きさに気をつけながら接続しましょう。
リングスリーブの選定の方法はこちらで少し詳しく説明しています。
ここの繋ぎ込みが終わったら終了です。
最後に複線図と見合わせて間違いが無いか確認しましょう。
試験当日の流れ
試験当日は会場に向かう際はなるべく公共の交通機関でいきましょう。
私は自家用車で向かって思ったより会場付近の駐車場が一杯でかなり離れたところに停めることになりました。ま・会場によって違いはあると思いますが・・・
会場の部屋に入ると受験番号順に並ぶ様に座り試験の説明があります。
その後、段ボールに入った部材と問題用紙の表に書いてある部材表が合っているかどうかチェックします。確認した後は段ボールに部材を戻さないといけません。
私はこのチェックの時に大体どの問題かわかりましたがこの時に頭の中である程度完成のイメージをしておきましょう。
試験開始と同時に段ボール内の部材を出す事ができます。
私は段ボールから出す前に複線図を書いてそこから必要な物を出して準備しました。
ゴミ袋を渡されますのでケーブルや芯線のゴミは早めに捨て机の上を綺麗にします。
そして机の上は限られたスペースしかありませんのでなるべく広く使える様にしましょう。
40分という時間は思ったより短く感じましたので最後に確認できる時間は必要ですが最悪、確認時間が無い時の為に再生時にもしっかり確認しながら作業しましょう。
まとめ
第二種電気工事士は比較的入手しやすく手軽な資格と言われますが立派な国家資格でありますので
気合いを入れて受けましょう。
試験を仕事などで行けなければまた試験の費用がかかりますのでなるべく一回で終わる様にした方が良いですよ。
私は2回行けなくて・・・3回も試験の費用を払ってしまいました。
今回は第二種電気工事士、技能試験に関して書いていきました。
細かい技術を書いていこうと思うので見てください。
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